第2回動物医療グリーフケアフォーラムin京都
日本の文化にあった安全なエンディング
〜安楽死とグリーフケア〜
開催にあたりご挨拶
Welcome to Veterinary Grief Care Forum 2019 in Kyoto!!!
昨年に引き続きまして、第2回動物医療グリーフケアフォーラムを開催できますことは、大きな喜びとともに心地よい緊張感に包まれています。
昨年はマレーシアにて異文化交流を通して視野を広げていただきましたが、今年は古都である京都にて日本の文化に合った“安全なエンディング”をテーマに、日本独自のグリーフケアをお伝えしていきます。
まっすぐ生きるペットに“病気ちゃん”のレッテルを貼るのはペットのグリーフ
高度医療が発展しペットライフに大きな幸せを生む今日ですが、ペットの命のエンディングに向けて医療者も迷い、悩み、苦しむ時間も確実に増えています。
“このコのために”という気持ちから、気づくと、病気にさまざまな方法で最期まで治療を続けていくことが“このコのため”になるのだと思い込んでしまう医療者と家族。
治療を提供する際にエビデンスは重要ですが、ターミナル期で“病気”を持つその他大勢の一頭にしてしまうことは深刻なグリーフにつながります。
気持ちは愛情なのですが、残念ながら“○○ちゃん”にその愛情表現は伝わりにくく、動物として弱っていく時間に危機感を高めさせてしまう危険があります。
安楽死に対する価値観が医療者によってバラバラな状況もペットのグリーフ
ターミナル期の治療ではペットが“病気ちゃん”となり、“病気”を主役に命の最終章を生きている景色に多く出会います。
医療の発展とともにペット目線で、Quality of lifeを大切に守る視点が求められます。
日本では“安楽死”への価値観も個々に違い、グリーフケアが重要と感じる今日。
今回のフォーラムでは、ペットにとって安全なエンディングに導くために一つの選択肢として、“日本の文化に合った安楽死”についてもペットのグリーフの視点からお伝えします。
まずは出会いのStoryや名付けのStoryから、ペットがどのように生きてきたのかを知っておくこと。
ペットの安全なエンディングには飼い主との信頼関係、そして連携は必須です。
Only One のペットに Only Oneの治療を。
日本人の多くは決まった宗教を持たないため、ペットに出会えた人はペットによってグリーフケアが成り立っています。
近年不安定な気候の下、グリーフを抱える日本ではペットと人の間に共依存が強まるのも自然ですが、人より短い寿命の依存対象のターミナル期には予期グリーフで溢れます。
ご家族へのグリーフケアを強化しながら、どんなときも“○○ちゃん”が主役の医療になりますように。
2020年第3回動物医療グリーフケアinコタキナバルを予定しています。お楽しみに!!!
開催のご案内
昨年のマレーシアフォーラムに続く第2回は京都で開催します。
日本で初となる”安楽死”をテーマとしたフォーラム。
’安楽死’という医療行為は獣医療では認められていますが、、、
医療者そして飼い主の多くは安楽死を実施した後、本当に正しかったのか…良かったのか…と苦悩することが多くみられる日本の状況があります。
最愛のペットを救うために苦渋の決断で安楽死を決意されたご家族が、死後、長い間後悔、自責、罪悪感で苦悩される。このように心の重りとなってしまうのはなぜなのか。
ペットが心も体も安らかにエンディングを迎えられるために鍵となるグリーフケア。
日本人と出会った動物。日本で生まれたペットライフがあるんです。
日本という国の文化にあった安全なエンディングをペットにプレゼントしていく視点。
第2回フォーラムでは、主催者:阿部美奈子による講演、参加者による症例発表、そしてグループワークという3本立てで深く深く動物医療グリーフケアを感じていただく2日間をお届けします。
全国にペットと人の幸せの輪を広げましょう。
京都でお待ちしています!!!
1日目 | 2019年10月19日(土) |
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開催時間 | 13:00〜17:00 |
懇親会 | 17:30〜19:30 |
2日目 | 20日(日) |
開催時間 | 10:00〜16:00 |
場所 | 京都ハートンホテル |