2018年になりました。
あけましておめでとうございます。
マレーシアと日本を往復しながら
ペットと人の心に優しい動物医療を展開して
丸7年が過ぎました。
昨年は国内のほか、ベトナムでの機会もあり
言葉を超えてペットを愛する気持ちが
つながる時間を実感いたしました。
年々、日本国内での移動距離も長くなり北海道から四国、九州に及ぶ地域で動物医療グリーフケアセミナー、待合室診療、個別カウンセリングを実践する今日。
各地では飼い主の皆さまから
“出会いのStory”や“名づけのStory”を伺いながら
世界中に唯一の動物と人が互いの心の声で引き寄せられ
“必然”の出会いが生まれていると感じています。
人は信じられるなにかに依存しながら
心を守り勇気を持って幸せを作りだす存在。
日本ではペットがその依存対象として
人を笑顔にするエネルギー源となっていますね。
そんな特別なペットと出会えた幸運を喜び
日々のハッピーライフを続けていくことができるよう
グリーフケアが求められます。
ペットは人と出会ってから、大好きな人と安全なテリトリーで
当り前の日常を繰り返しながら生きています。
笑顔で伝える安全感。
ペットにとってこの当たり前の日常が一番の宝物なんです。
家族にとってもペットとのこの日常が一番の宝物ですよね。
ある日、ペットにいつもと違う様子や行動があったり
動物病院の健診で病気の告知を受けたとき
“当り前の日常”という宝物が脅かされてしまうことでグリーフが現れます。
その日から目の前の特別な名前を持つ○○ちゃんから
▽▽病という病態に注目してしまう日常に変わってしまうのです。
寿命が人より短いことは頭ではわかっていても心が追いつかないのは自然。
別れを想像すると不安と恐怖が高まるのも自然。
目の前のペットが自分にとってとってもとっても大切だから。
でもペットは理屈が全く理解できません。
ペットの目から眺めてみると…
当り前の日常の景色ななかに、いつもと違う声のトーン、
目や顔の表情、自分に対する動きなどが増えてきてしまうのです。
理由がわからないゆえに、不安と恐怖を持った家族の表情から
“緊張と警戒”を高め心を痛めてしまうでしょう。
安全基地が脅かされ心も体も疲れてしまいます、
リラックスできる環境が一番。
自分にとってこんなにも素晴らしいパートナーに出会えたことをお守りに
どんなときもペットの目から景色を見る気持ちを忘れずに。
幸せなエンディングは愛するペットへのギフト。
心も体も楽になる動物医療を目指し
今年も動物医療グリーフケアの輪を
医療者や飼い主という枠を超えて
もっともっと広げていきたいと思います。
今年も合言葉は“ペットの味方”(*^_^*)
人と出会った動物がペット。
人がペットにとって“安全な”存在でいるためには
自分の目で感じるのではなく
個々に違う環境を持つペットの目線で感じる
“ペットとの共感力”を強化する必要を感じます。
これからの動物医療は
“病気を診て動物を診ず”ではペットを幸せには守れません。
ペットの心は高齢になっても1~2歳の子どもです。
動物医療に、子ども医療における心のケアを
十分に取り入れていくことが幸せの鍵なのです。
昨年7月、105歳で他界されました日野原重明先生から教えていただきましたグリーフケアを、今後も動物医療で活かしていきたいと思います。
たくさんの出会いを楽しみに、
今年もどうぞよろしくお願いいたします。