獣医師・動物医療 グリーフ ケア アドバイサー 阿部美奈子先生のペットロス・ペットライフ・サポート




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Griefとは…
グリーフは人だけではなくペットにも自然に現れる心と体の反応なのです。
グリーフケアでペットも人も「心の安全」に導いていきます。


グリーフケアでペットも人も「心の安全」を

愛するペットと様々な形で向き合っているご家族の方々のご紹介です。

人が「安全」な存在となるなるためには、家が「安全基地」になるためには

Nさん マロン パピヨン 男の子 7歳

初めて犬を飼ったNさん。
子犬育ては楽しくというより、しっかり育てなくては・・・と、がんばりました。
本を読んではその内容に従い一生懸命世話をする日々でした。
しかし、現実にはトイレが上手くいかない、散歩では上手に歩かない、他のわんちゃんに吠える、
ハウスに引きこもる、家族になつかない・・・など、
自分が想像していたペットライフとは全く違い、戸惑いの日々。

Nさん自身が犬を飼いたいと思ったのは、無意識に
「癒し」や「喜び」をペットライフに求めていたのかもしれません。

現実には子犬を迎えてからの日々で心身ともにエネルギーが奪われ、マイナス思考が進みました。
そのような毎日は、Nさんにとってもマロンくんにとっても、
大きなストレスになっていたに違いありません。

3年前、新しく子犬を迎えたのがきっかけになったのか、
マロンくんに尻尾を追いかけ、ぐるぐる回る行動が見られ始めたのです。
顔の表情はひきつり、パニック状態で尻尾から出血する姿は衝撃でした。
Nさんには興奮のスイッチが入ったマロンくんを見守るのは恐怖に近い心情だったでしょう。
止めなければと思いながらも制止することはできませんでした。

大学病院を紹介され、受診。
行動学的な指導や投薬によるコントロール、Eカラーを付けての通院の日々が始まりました。
これから先、もうEカラーを外すことは難しいかもしれない・・・
そのような診断を受け、心が重く沈んでいたNさん。

そんなNさんにW病院の待合室で出会いました。
お話を伺いながらNさんのグリーフ、マロンくんのグリーフがいろいろな角度から見えてきました。

ゆっくりグリーフケアを重ねていく間に、Nさんの表情が和ぎ、すっきりされたように感じました。
それは長い間絡み合ってきた事実が、頭と心の中が整理整頓できた様子でした。

マロンくんは最初緊張した様子でしたが、じっとNさんと私の声を聞きながら、
そばで安心したように眠りはじめました。

人が「安全」な存在となるためには、そして家が「安全基地」になるためにはどうしたらよいか。
マロンくんの「心の安全」は、人の「心の安全」から。

人の顔、声、身体の表情を重要ポイントとして、3週間マロンくんに向き合っていただいた結果、
2度目の面談では驚いたことに、Eカラーは必要なくなったマロンくんと、
Nさんの心からの笑顔がありました。「このコに出会えて本当に良かった」現在、毎日が楽しく、
以前の苦悩の日々が信じられないくらい、新たな喜びに次々出会っていらっしゃるそうです。